
うつ病と診断されてから、三か月程経ったときだっただろうか。
この時が私の中で最もツラい状況だったことを覚えている。
意欲低下が最もひどく、非常に落ち込んだ時期だった。
様々な思いが浮かんでは消える。
「休んでいて何も出来ていない自分」
「友人、知人など周囲はどんどん働いていて成長している中、停滞している自分」
「日常生活でポカミスのようなことを連発し、理解不明な行動をとる自分」
完全な自己嫌悪に陥っていた。
灰色の毎日。
相変わらず、外へ出て遊ぶといった気も起きない。
誰とも会いたくない。
外出といえば、近所のコンビニへ行くか書店へ行き興味がある本を購入し、自宅で読むといった生活を繰り返していた。
近所のコンビニの店員と書店の店員とは顔馴染みにはなったものの、別に話す気力すら私には無かった。
「自分は社会へ復帰できるのだろうか。」
そんな不安が頭の中で何回も駆け巡った。

文字を書くことが徐々に復活してきたので、100均でノートを大量に買い、今までの自分の人生の振り返りノートを綴ることにしたのも、この時期だった。
様々な思い出を、とにかくノートに書いて、書いて、書き殴った。
つらかったこと、楽しかったこと、勉強になったこと。
出会い、別れ、経験、感情…。
自分の年表のようなものを作り、今までの人生の振り返りをした。
悪い点のみではなく、良い点も書き出し、ストレートに自分自身の人生を文字として表現していったのだ。
この作業に何の意味があるかはわからない。
ただとにかく、来る日も来る日もノートに書いていたことを覚えている。
そして、書き疲れたノートを見ると、自分自身の今までの軌跡が見えたのみではなく、一生懸命努力してきた自分を客観視することができて、そんな自分を少し「好き」になることが出来た。
休み続けている自分の事を好きになることが出来ないでいた自分にとっては、わずかながらではあるが、大きな一歩になったことは事実だった。
この時期を過ぎてからようやく「休む」ということ、そして「うつ病」ということに対して、正面から受容できたような気がする。
誰がどう言おうと、こればかりは自分で乗り越えるしかない。
医者の診断を真摯に受け止め、投薬治療と休養に専念した。
そして、この時期をピークに私の「うつ状態」は徐々に和らいでいったことは確かだった。
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