
【あなたが気づいていない「本当の強み」がわかる 適職の結論】宇都宮隆二 著を読んだ。
著者である宇都宮隆二氏は大手外資系を含めた合計6社を渡り歩き、部門長、役員を経験したのち独立し、現在は自分に合った適職と出会う方法を説くYouTuberとして活躍いている。
宇都宮隆二氏のチャンネルはこちら→Utsuさん – YouTube
さっそくご紹介しよう。
【あなたが気づいていない「本当の強み」がわかる 適職の結論】宇都宮隆二(utsuさん)著
本書は「転職本」「就活本」と呼ばれるハウツー本というよりは、転職する、もしくは現職に留まるにおいても、これから先のキャリア形成を行う上で必要なマインドについて説いている本と言ったほうがいいだろう。
強みや適職について
「自分でみつけてください。」
これが本書の結論だ。
家族、恋人、職場の人事部、著者があなたの強みや適職を見つけるわけではなく、あなた自身の価値観に基づき考えなくてはならない。
「ビジネススキル」も「強み」も既に自分の中に答えがあり、スキルアップとは外部から与えられたものを身に付けるのではなく、自分の優れた部分を見出し、伸ばすこと。そして「強み」とは自分の価値観を深堀りして、みずからを意味づけることで見つけるものだと本書では説いている。
本書ではそれらを見つける為のヒントが記されている。
ちなみに、ギャラップ社の「ストレングスファインダー」のような一つ一つの設問が用意されていて、それらに答えて「強み」を見つける、といった内容の本では無い。
人生の目的を達成する為に会社を活用する
「自分軸」、「人生の目的」といってもいいだろう。
自分自身が達成したい目的をもち、それらを実現する為に会社という存在を活用することが大切ということだ。
例えば、給料が高いからこの会社を選ぶ、といったものさしでは無く、自分自身が達成したい目的があり、その活用手段として会社を選ぶといったことだ。
待遇面はどうしても気になるところではある。
しかし、私自身の経験からも言えることだが、その部分だけを見て会社を選んでしまうと、自分が達成したいことがわからなくなりやる気を失い、どこかでつまずくものである。
ダス・マンになりかねない。
こういう目的があって働きたいという「自分軸」があれば、多少のことがあってもブレずに成果を上げ続けることが出来るものだ。
特に転職市場においては世に出回る歌い文句に煽られた「市場価値」ではなく、自分という人間の「人柄」、そして「何を考え、今後どうなりたいと考えているか」という軸が大切であると著者は説いている。
面接で大切な要素「顔つき」
本書では面接における「テクニック」というよりは、面接における「本質」を紹介してある。
「意欲を言語化することが大切」という章で触れられているのだが、その中で私自身も改めて大切と実感したのは「顔つき」だ。
イケメンかそうでないかという議論ではない。
「顔は脳の一部」と言われるだけあって、本当に意欲は顔に出る。
私自身、うつ病ピークの時は本当に精気が無く、やる気のない顔つきをしていた。
これでは、人を魅了することは出来ないだろうなと我ながら実感したものである。
「なぜわが社なのか」「わが社で何をもたらそうとしているのか」を意欲的に脳内で言語化できる人材は間違いなく顔つきが違う。
ナルシシズムだとかそういう視点ではなく、定期的に自身の顔つきはチェックしよう。
有名な芸術家、岡本太郎氏は「自分自身の人生を生きているか」を確認する為に鏡を見るんだ。という言葉を残したくらいだ。
まとめ
社会人生活を経験していないとしっくりこない文面も多々見られる為、これから就活を始める学生にとっては「社会人予習本」、第二新卒~30代にとっては「キャリア形成本、キャリア棚卸本」として読むことが出来ると思う。
短期的な転職ノウハウ本というよりは、長期的な視点で今後の人生をどう歩んでいくのかという参考書になるだろう。
YouTubeのチャンネルも拝見させて頂いたが、直球でお答えしている内容が多く勉強になったのみならず、非常に見応えがあった。
本書を再読することも含めて、個人的に宇都宮隆二氏をもう少し研究してみようと思う。
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