【人生を導く 最強の論語】野村茂夫、安本博 監修(書評)

言わずと知れた中国古典の金字塔「論語」。

紀元前500年以上前の教えが、今もなお読み継がれているのはまさに「本質」を説いている証拠といえる。

現代の日常生活、ビジネスにおいて活きる「知恵」が満載だ。

実は私は一番最初に「論語」を勉強したときは早い段階で挫折してしまった。

難しい漢文ばかりの本を手に取ってしまったのだ。

その経験を活かし「超訳版」から再スタートして、その内容を理解できるようになって感動した。

本書は私の中で三冊目の論語の本となる。

さっそくご紹介しよう。

人生を導く 最強の論語

本書は一節ごとに易しく解説してあり、非常に読みやすい。

本の内容の詳細についてはここでは触れず、今回は私がこの本から何を学んだか、自分に足りていなかった点等を紹介したいと思う。

人の真価は、言葉と行動に表れる

・言に尤寡なく行に悔寡なければ、禄は其の中に在り

口だけ達者で、常日頃から大きなことを言い、実際の行動が伴わない人には誰もついていかないということだ。

心のこもった言葉と、それを裏付ける行動があって、人を説得したり、相手の心に届く力を発揮する。

その言葉にきちんと行動が伴うのであれば、自然と人もついてくるし、仕事の結果にも表れるということである。

私自身を顧みた場合、言葉に表現することが出来ても行動が人より少なく信頼を失った過去を持っている。やはり失敗を恐れたのが一番の原因だった。

言行一致の法則を改めて実感した一節である。

 

学びは活かしてこと、その力を発揮する

・多しと雖ども亦た奚を以て為さん

何の目的もなくただ漫然と学んでいるだけでは意味がない。

学びは「それをどう活かすか」という目的意識が重要である。

学んだことを行動し、活かしてこそ、自身の努力が輝き、人生が豊かになっていく。

私の場合、多くの書物を乱読していた時期がある。その学びが無駄であったとはいえないが、やはり目的意識をもった学びが成果を出すには一番早い。

知識習得に酔っていた自分にバチンと響いた一節だった。

 

学びは人に見せるものでは無く、自己成長に役立てる

・古えの学者は己れの為にし、今の学者は人の為にす

学びは人に見せる為だけのものではなく、自分の成長を促し、自分と周りの人たちを豊にするためのもの。

日頃から学んで自分を磨き、実のあることをを成し遂げていけば、人の評価は後から自然とついてくるものである。

知識を習得した際は人に自慢気に披露したくなることもあるかと思うが、それが周りの為になることかどうかの見極めの大切さを学んだ。

 

どのように学ぶかが、道を分かつ

・与に共に学ぶべし、未だ与に道に適くべからず

同じ会社に入り、同じ研修を受け、同じ仕事を与えられても、年月を経ると出せる成果は人によって大きく変わる。

なぜそれだけの差が生じるかといえば、学ぶ姿勢が違うからだ。

理解に努め、積極的に考え、主体的に動く。これに対し、話を聞き流し、与えられたことを事務的にこなすだけでは結果は雲泥の差になってくる。

何を学ぶかは重要、しかし「どのように」学ぶかはさらに重要だ。

私も自分に興味がない仕事を与えられた際、事務的にこなしていた時期が少なからずあった。今思えば、そこから多くの事を学ぶことが出来たかもしれないと今でも後悔することがある。

何事も、姿勢は大切と改めて戒められた。

 

うわべの言葉を並べるより、心の込もった一言を

・巧言令色、鮮なし仁

どれだけ言葉巧みにしゃべっても、うわべだけでは意味が無い。

当たり前といえば当たり前だが、今までの自分、そして出会ってきた人たちを思い返し、反芻した内容だ。

自分の思いを相手に届けたいなら、訥弁でも構わないので余計な飾り立てをせず伝えることも大切である。

饒舌を振る舞わずとも、「伝えたい」という誠実な気持ちで話せば、シンプルな言葉でも十分に届く。

キレイな言葉も大切だが、思いの強さが人を動かす。

 

逆境に腐らない心が物事を好転させる

・歳寒くして、然る後に松柏の彫むに送るることを知る

不調な時は、努力が無意味なものに思えるかもしれないが、自棄なったらおしまいである。

悪い時期こそ、腐らず、たゆまぬ努力を払うこと。そうすれば、また必ずいい流れが訪れる。そこを乗り越えられるか否かで、その人の真価が決まる。

言葉にするのは簡単だが、実践するのはかなり難しい。

芯の強い心や信条が必要とされる一節だと思う。私自身、うまくいかないときふて腐れてしまった時期があったが、事態は好転しなかった経験をしている。

自戒の意も含み、非常に心に残った一節だ。

 

考え抜いたら、もう考えない

・再び思えば斯れ可なり

どんなに良い案でも、一度は立ち止まり本当に実行する価値があるのか、改めて診療に吟味することが大切である。

それ以上考えすぎてしまうと、うまくいかない可能性や、もっと自分の利益が出る方法がないか、などと余計なことを考えてしまうものだ。

そうなってしまうと、いつまで経っても行動に移せない。

二度、しっかり考えて「これはやるべきことだ」と思ったなら、あとは前進あるのみである。

私の場合、非常に考える傾向がある。考えに考えて、考え抜いた結果行動に移すケースが非常に多い。

多く考える傾向にある私にとっては、少し心が軽くなる教訓として受け止められた一節だった。

 

まとめ

内容としてはとにかく読みやすい。

論語を挫折した経験がある私としては、再度学びなおすには非常にありがたい一冊であった。

これから始めて論語を読むという方でも、安心して手に取ることが出来、学ぶことが出来ることを約束する。

また、文庫版で文字数も少なく189ページなので、読書が好きな人であれば一時間もあれば読み終えてしまう程のボリュームだ。

日常生活、ビジネス、どちらへも活かせる「知恵」を本書。

オススメです!

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